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山中口留番所跡

散策スポット
甲斐、相模、駿河を結んだかつての塩入れ道の出入りを取り締まっていた番所
甲斐、相模、駿河三州の境に立って、ガッチリ構えたのが山中の関所でした。昔、東海道から分かれて須走りを回り、左手に富士山を眺めながら籠坂の峠に出たのが、甲州と駿州を結ぶ鎌倉街道です。関所はこの籠坂の麓で、山中部落の中央に位置していました。左は雑木の茂みと溶岩で一歩も進めず、右手には山中湖が展開していたため、不審者は一人としてその姿を隠すことができない要衝だったのです。
山中の関所は東海道箱根の関に次いで厳しかったと伝えられています。あまりの厳しさに三国峠から平野、忍野村内野へと渡るものも多く、そのため平野にも関所が設けられたのです。
関所の建物は安政三年(1756)師走に村内の火事の延焼により焼失。翌年再建されたのですが、それまでの建物に比べるとずいぶん小規模な物になったようです。なお、再建後の建物は明治十三年に下吉田に移築して現存しています。